2025年4月5日(アメリカ東部時間)、ニューヨーク州アケダクト競馬場では、記念すべき第100回を迎えたウッドメモリアルステークス(G2)が開催されました。この伝統あるレースは、アメリカ東海岸の3歳牡馬にとって、ケンタッキーダービーへの重要なステップレースとして位置づけられています。
開催日時
2025年4月5日 午後6時20分(ET)
開催場所
アケダクト競馬場(NY州)
格付け
G2(グレード2)
賞金総額
75万ドル(優勝40万ドル)
対象
3歳
距離
9ハロン(約1811メートル)
天候・馬場
小雨・良馬場(ダート)
出走頭数
10頭
※ ベアークローネックレスとヒルロードの2頭が出走を取り消しています。
馬番 | 馬名 | 騎手 | 斤量 | 着差(馬身) | 単勝倍率 |
---|---|---|---|---|---|
1 | Rodriguez | M・スミス | 123ポンド (55.7キロ) | - | 4.6 |
7 | Grande | D・デーヴィス | 123ポンド (55.7キロ) | 3.5 | 5.0 |
8 | Passion Rules | K・カームーシェ | 123ポンド (55.7キロ) | 1.75 | 10.6 |
2 | Captain Cook | M・フランコ | 123ポンド (55.7キロ) | 1.5 | 2.9 |
10 | McAfee | J・ロザリオ | 123ポンド (55.7キロ) | 1.25 | 30.7 |
5 | Sand Devil | J・レスカーノ | 123ポンド (55.7キロ) | 5 | 6.3 |
3 | Tiger Twenty Four | J・カステリャーノ | 123ポンド (55.7キロ) | 6.75 | 42.7 |
11 | Statesman | S・マリン | 123ポンド (55.7キロ) | 0.75 | 14.5 |
12 | Omaha Omaha | R・メナ | 123ポンド (55.7キロ) | 2.75 | 27.5 |
4 | My Mitole | L・リヴェラJr | 123ポンド (55.7キロ) | 9 | 45.5 |
見事優勝を飾ったのは、1番人気の1番「ロドリゲス(Rodriguez)」号でした。鞍上を務めたのは、数々のビッグレースを制してきた名手「M・スミス」騎手です。レース前の単勝倍率は4.65倍であり、その実力の高さが伺えます。
ロドリゲス号は、スタート直後から素晴らしいスピードを見せ、先頭を奪うと、そのまま後続を寄せ付けることなくゴールまで駆け抜けました。この勝利は、ロドリゲス号のスピードとスタミナが並外れていることを示すとともに、M・スミス騎手の冷静かつ完璧な騎乗が光った結果と言えるでしょう。
ロドリゲス号は内側の1番枠から非常に良いスタートを切りました。最初の2ハロンを23秒31、続く4ハロンを47秒44というラップタイムで軽快に飛ばしました。
2番人気に支持されたキャプテンクックが2番手でロドリゲス号を追走しましたが、直線に入ると、ロドリゲス号はさらに力強い伸び脚を見せ、リードを大きく広げました。最終的には、2着のグランデに3.5馬身の差をつけて、堂々の逃げ切り勝ちを収めました。
ロドリゲス号の父は、2020年のケンタッキーダービーを制した名馬「オーセンティック(Authentic)」です。ケンタッキーダービー馬を父に持つことは、ロドリゲス号の競走能力の高さを裏付ける大きな要素と言えるでしょう。母は「カヤラ(Cayala)」で、母の父は「チェロキーラン(Cherokee Run)」です。チェロキーランもまた、G1レースを制した実績を持つ名馬であり、その血統がロドリゲス号にスピードとスタミナを与えたと考えられます。
特筆すべきは、ロドリゲス号がオーセンティックの初年度産駒であるということです。また、ロドリゲス号の調教師であるボブ・バファート氏は、父オーセンティックも手がけていました。これは、調教師が父馬の特性を理解していることが、産駒の育成にも有利に働く可能性を示唆しています。
母カヤラ自身もステークスウィナーであり、ロドリゲス号は彼女の7番目の産駒です。兄弟姉妹には、G3レースを制したワンライナー(One Liner)、ステークスウィナーのプロボカトゥール(Provocateur)、ステークスプレイスのロデリック(Roderick)などがおり、母方の血統も非常に優秀であることがわかります。
セール価格
48万5000ドル
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世代 | 父 | 母 | 母の父 |
---|---|---|---|
1代 | Authentic | Cayala | Cherokee Run |
2代 | Into Mischief | Flurry Heart | Storm Cat |
3代 | Harlan's Holiday | Leslie's Lady | Tricky Creek |
Cherokee Run | Summer Squall | Buckaroo | |
Unbridled's Song | Golden Ballet | Moscow Ballet |
ロドリゲス号は、M・スミス騎手の完璧な騎乗に応え、2025年のウッドメモリアルステークス(G2)を鮮やかに逃げ切り勝ちで制しました。父オーセンティックから受け継いだスピードと、母方の確かな血統背景が、この勝利を大きく後押ししたと言えるでしょう。
この勝利によって、ロドリゲス号はケンタッキーダービーへの有力候補としてその名を刻み、今後の活躍がますます期待されます。
ロドリゲス号は、この勝利によりケンタッキーダービー(G1)への出走権を獲得。5月の第一土曜日に行われる「アメリカ競馬の祭典」への出走が有力視されています。また、調教師のボブ・バファート氏は、今後の調整次第でアメリカ三冠レースへの挑戦も視野に入れていると言われています。