📚詩の分類
詩は形式・言葉・内容の3つの面から分類できます
形式面による分類
- 定型詩:一定の音数・リズムがある詩
- 自由詩:形式やリズムがなく自由に書かれた詩
- 散文詩:普通の文章のような形の詩
言葉の面による分類
- 口語詩:現在使われている言葉で書かれた詩
- 文語詩:昔使われていた言葉で書かれた詩
内容面による分類
- 叙情詩:作者の気持ちを描いた詩
- 叙景詩:風景や景色を描いた詩
- 叙事詩:歴史上の出来事を描いた詩
🎈紙風船
この詩は自由詩・口語詩・叙情詩に分類されます
紙風船はふわふわと美しく、願い事を託して打ち上げるイメージがあります。
比べるものと比べられるものの逆転
詩の中では:紙風船を美しい願い事のように例えている
実際は:美しい願い事を紙風船のように打ち上げようとしている
紙風船に託すことの効果
- 願い事を重苦しく感じさせない
- 願い事が叶わなくても諦めない気持ちになれる
- 軽やかに挑戦し続けようという励みになる
🌇夕焼け
電車の中での若い娘と老人とのやりとりを描いた詩
3回の出来事
- 1回目:娘は老人に席を譲る → 老人はお礼を言わずに降りる
- 2回目:別の老人が立つ → 娘は席を譲る → 老人はお礼を言う
- 3回目:また老人が立つ → 娘は席を譲らない → 葛藤する
娘の気持ち:後ろめたさと恥ずかしさの板挟み
- 老人に席を譲るのは普通のこと
- お礼を言われると周りの注目を浴びて恥ずかしい
- でも譲らないと後ろめたい気持ちが続く
防線4の意味
「優しい心の持ち主は受難者となる」
- 相手の気持ちがよく分かる人(優しい人)は苦しい思いをする
- 辛そうな相手を見ると自分の辛さのように感じてしまう
- 本来感じなくていい辛さまで感じてしまう
🌳木
木の存在と人間とを対比して描いた詩
擬人法を使った表現
- 木はささやいている:小さな風に揺れて音を立てている様子
- 木は空に向かって歩いている:ゆっくりと成長している様子
- 木は地の下へ稲妻のごとく走っている:根が地中に広がっている様子
「愛」と「正義」の意味
愛:小鳥を受け入れてあげる、他の生き物の安らぎの場になっている
正義:地下水を吸い上げて酸素を空に返す、自分だけでなく他の存在のためになることをする
「好きだ」から「大好きだ」への変化
1連目「好きだ」:人間と違う存在として表面的に好きだと思っていた
- 口うるさくなく黙っている
- 忙しそうでなく歩いたり走ったりしない
- 愛や正義を振りかざさないから好き
6連目「大好きだ」:木の本質を理解した上での深い愛着
- 声高に主張しなくても愛と正義を実践している
- 存在するだけで他者のためになっている
- 「君」と呼びかける親愛の情と尊敬の念
✏️授業のまとめ
詩を読む際に大切なこと
イメージを膨らませる
- 短い言葉から情景を思い浮かべる
- 登場人物の気持ちになって考える
- 作者がどんな思いで書いたか想像する
家庭学習
- 授業で取り上げた詩を読み直し、イメージを膨らませる
- 演習問題に取り組む
- 重要な問題について自分で考えてみる