レース概要
ホッカイドウ競馬の門別競馬場、ダート1200mを舞台に施行されるサラブレッド系3歳牝馬限定の重賞競走です。格付けはH3、出走資格はサラブレッド系3歳牝馬(北海道所属)、負担重量は定量で55kg、1着賞金は500万円となっています。
血統・ローテーション・コース適性・過去傾向から徹底解説!
ホッカイドウ競馬の門別競馬場、ダート1200mを舞台に施行されるサラブレッド系3歳牝馬限定の重賞競走です。格付けはH3、出走資格はサラブレッド系3歳牝馬(北海道所属)、負担重量は定量で55kg、1着賞金は500万円となっています。
2024年に新設された比較的新しい重賞で、全国レベルでのダート競走体系整備の一環として、3歳牝馬の重賞路線充実を目的として創設されました。2025年で第2回目の開催となります。
スタリオンシリーズにも指定されており、優勝馬の馬主には副賞として有力種牡馬の次年度配合権利が付与されることがあります。
新設間もないレースのため、過去の傾向分析は2024年の第1回大会の結果と門別競馬場ダート1200mで行われる他のレースのデータが中心です。3歳牝馬限定のスプリント重賞という特性上、早期から高い完成度とスピード能力を発揮する馬が有利となります。
門別ダート1200mという舞台設定を考慮すると、スピードと同時に坂をこなすパワーを兼ね備えた血統が有利と考えられます。
父: ニシケンモノノフ
母父: ケイムホーム
父ニシケンモノノフは、現役時代にこの門別ダート1200mで1分09秒4のコースレコードを樹立した名スプリンター。その卓越したスピード能力が産駒に遺伝している可能性は非常に高く、コース適性という点では出走馬中随一。
父: ヘニーヒューズ
母父: キングカメハメハ
父ヘニーヒューズは、ダート短距離路線で数多くの活躍馬を輩出している現代の代表的な種牡馬。母父キングカメハメハとの配合は、スピードとパワーのバランスが取れており、注目に値します。
父: カリフォルニアクローム
母父: シンボリクリスエス
父カリフォルニアクロームはアメリカ二冠馬で、その産駒はダートへの高い適性を示します。母父シンボリクリスエスは、産駒にパワーとスタミナを供給することで知られ、門別特有のゴール前の坂に対応できる下地となっている可能性があります。
馬名 | 父名 | 母父名 |
---|---|---|
ダンストンアンセム | ベストウォーリア | スタチューオブリバティ |
ヴィルミーキスミー | ラブリーデイ | ゴールドアリュール |
ヴィトーリアヘーザ | ラニ | サウスヴィグラス |
ボディコンシャス | ニシケンモノノフ | ケイムホーム |
スティールブライト | モーニン | Shamardal |
トレヴェナ | ディーマジェスティ | キングカメハメハ |
ワンダーウーマン | ナムラタイタン | サイレントディール |
ギャルソンマンキ | ヘニーヒューズ | キングカメハメハ |
エミネンスローズ | キンシャサ | ノキセキ |
イイデマイヒメ | カリフォルニアクローム | シンボリクリスエス |
3歳牝馬限定戦であり、キャリアの浅い馬同士の戦いとなるため、近走の勢いやレース経験、そしてレース間隔が重要な要素となります。
前走で同コース・同距離での好走歴を持つ馬が有利。特に「夏端月特別(3歳)」を勝利したワンダーウーマンは理想的なステップを踏んでいます。一方、前走6着以下からの巻き返しは少ないという傾向も。
馬名 | 前走レース名 | 前走距離 | 前走着順 | レース間隔 |
---|---|---|---|---|
ワンダーウーマン | 夏端月特別(3歳) | ダ1200m | 1着 | 中3週 |
ボディコンシャス | 鳥待月特別(3歳) | ダ1000m | 1着 | 中3週 |
トレヴェナ | 夏端月特別(3歳) | ダ1200m | 2着 | 中3週 |
イイデマイヒメ | 夏端月特別(3歳) | ダ1200m | 4着 | 中3週 |
ギャルソンマンキ | 3歳以上C3-2組 C4-1組 | ダ1200m | 1着 | 中1週 |
スティールブライト | 夏端月特別(3歳) | ダ1200m | 2着 | 中3週 |
エミネンスローズ | 稲苗月特別(3歳) | ダ1200m | 3着 | 中1週 |
ヴィルミーキスミー | ネクストスター北日本(重賞) | ダ1400m | 7着 | 中5週 |
ヴィトーリアヘーザ | 3歳条件4 | ダ1200m | 4着 | 中2週 |
ダンストンアンセム | 稲苗月特別(3歳) | ダ1200m | 8着 | 中1週 |
門別競馬場の公式なコース解説では、最初のコーナーまでの距離が長いため「枠による有利不利はさほどない」とされています。
最初の直線が長いため、外枠の馬も大きなロスなく好位を取りやすく、同時に内枠の馬もスタートさえ決まれば経済コースを通るチャンスがあります。
ダートの短距離戦であるため、基本的には逃げ・先行馬が有利な傾向にあります。
しかし、門別ダート1200mは最後の直線が約330mと地方競馬場としては比較的長く、さらにゴール前には急坂が待ち構えています。このため、差し馬にも十分チャンスがあります。
2024年のフロイラインスプリントを制したヴィヴィアンエイトは、4コーナーを4番手で通過し、そこから差し切る競馬を見せました。
枠番 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|
1枠 | 5.1% | 8.9% | 15.0% |
2枠 | 5.8% | 12.2% | 18.6% |
3枠 | 7.0% | 13.5% | 20.2% |
4枠 | 6.7% | 14.5% | 22.7% |
5枠 | 6.4% | 15.5% | 23.8% |
6枠 | 7.6% | 14.6% | 19.6% |
7枠 | 6.9% | 14.8% | 21.3% |
8枠 | 8.7% | 14.4% | 21.7% |
脚質 | 勝率の目安 | 連対率の目安 | 複勝率の目安 |
---|---|---|---|
逃げ | 20-25% | 35-40% | 45-50% |
先行 | 10-15% | 25-30% | 35-40% |
差し | 3-5% | 8-10% | 15-20% |
追い込み | 1%未満 | 2-3% | 4-5% |
着順 | 馬番 | 馬名 | 人気 | 騎手 | タイム | 上がり3F | 3角通過 | 4角通過 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1着 | 12 | ヴィヴィアンエイト | 1 | 服部茂史 | 1:14.1 | 38.1 | 4 | 4 |
2着 | 10 | ライトヴェール | 2 | 阿部龍 | 1:14.6 | 39.4 | 1 | 1 |
3着 | 11 | コモリリーガル | 4 | 石川倭 | 1:14.7 | 39.4 | 2 | 2 |
4着 | 9 | レディパイロ | 5 | 阿岸潤一 | 1:14.8 | 38.4 | 7 | 6 |
5着 | 13 | ヨシノヒローイン | 3 | 落合玄太 | 1:15.0 | 39.6 | 3 | 3 |
このレースは人気サイドでの決着となりましたが、稍重というタフな馬場コンディションと速いペースの中で、中団から鋭い末脚を発揮したヴィヴィアンエイトの能力の高さが際立ちました。1番人気の信頼度は非常に高く、過去20年のデータでは勝率40.0%、連対率70.0%、複勝率95.0%という驚異的な成績を残しています。
前走の夏端月特別を快勝し、調教も順調そのもの。実績と状態面から断然の支持を集めています。調教では「順調で気持ち乗り良く、先行馬を追う形で好内容」と評価されています。
父ニシケンモノノフが持つコースレコードという強力な背景と、前走1000m戦での圧勝ぶりが評価されています。最大の焦点は1200mへの距離延長とゴール前の坂を克服できるかという点です。
調教での動きが抜群で、高い評価を得ています。前走はワンダーウーマンに敗れはしたものの、状態面での上積みがあれば逆転の可能性も十分に考えられます。「内に合わせて非常にハイラップで上がってきた」と評価されています。
重賞での好走歴もあり、安定した成績を残しています。上位争いに加わるだけの力は秘めているでしょう。映像での動きからは、前走からの上積みが期待できる雰囲気です。
枠 | 馬番 | 馬名 | 予想オッズ | 人気 |
---|---|---|---|---|
7 | 7 | ワンダーウーマン | 1.9 | 1 |
4 | 4 | ボディコンシャス | 3.9 | 2 |
6 | 6 | トレヴェナ | 6.7 | 3 |
8 | 10 | イイデマイヒメ | 8.1 | 4 |
7 | 8 | ギャルソンマンキ | 13.2 | 5 |
5 | 5 | スティールブライト | 13.4 | 6 |
8 | 9 | エミネンスローズ | 45.9 | 7 |
2 | 2 | ヴィルミーキスミー | 46.6 | 8 |
3 | 3 | ヴィトーリアヘーザ | 117.5 | 9 |
1 | 1 | ダンストンアンセム | 300.8 | 10 |
1番人気: ワンダーウーマン (1.9倍)
前走の夏端月特別を快勝し、調教も順調そのもの。実績と状態面から断然の支持を集めています。門別ダート1200mでの高い信頼度を誇る1番人気馬であり、軸としての信頼度は高いと見られます。
2番人気: ボディコンシャス (3.9倍)
父ニシケンモノノフが持つコースレコードという強力な背景と、前走1000m戦での圧勝ぶりが評価されています。最大の焦点は1200mへの距離延長とゴール前の坂を克服できるかという点です。
ギャルソンマンキ (13.2倍)
父ヘニーヒューズという血統背景はダート短距離において大きな魅力であり、調教の動きも良好です。人気上位馬に割って入る可能性を秘めています。
スティールブライト (13.4倍)
調教でのスピード感は目を見張るものがあり、父モーニンという血統もダート適性を示唆しています。展開次第では面白い存在となるかもしれません。
フロイラインスプリント2025は、門別ダート1200mを舞台に行われる3歳牝馬のスピードとパワーが問われる一戦です。新設2年目となるこのレースを制するのはどの馬か、これまでの分析ポイントを振り返ってみましょう。
総合的に見ると、実績、調教内容、ローテーションの各面でワンダーウーマンが一歩リードしている印象です。対抗格としては、父のコース適性を受け継ぐボディコンシャス、そして調教での動きが抜群だったトレヴェナが挙げられます。穴馬候補としては、血統的魅力のあるギャルソンマンキやスティールブライトの名前が浮上します。
本記事はレース前の分析であり、最終的な判断は当日の馬場状態、各馬の馬体重、パドックでの気配などを総合的に考慮することが重要です。