環境問題(世界)の重要ポイント解説

2025年3月30日 | ブリーフィングドキュメント

🌡️ 地球温暖化

平均気温が上昇傾向!過去約130年間で上昇し、ここ30年で急速に加速しています

主な原因

  • 化石燃料(石炭、石油など)の燃焼による二酸化炭素(CO₂)の大量排出
  • 産業革命以降、特に「戦後」にその傾向が加速
  • 温室効果ガスによる熱の閉じ込め
💡
シェール革命: 新たな化石燃料抽出技術の確立。エネルギー源となる一方、さらなる化石燃料利用増加の懸念も

影響

  • 極地の氷の融解と海面上昇 → 標高の低い国では居住困難に → 環境難民の発生
  • 生態系への影響 → 動植物の生息地変化、種の減少や絶滅
  • 感染症を媒介する生物の分布拡大も懸念(例:蚊)
  • 異常気象の頻発と激甚化(豪雨、干ばつなど)

🛠️ 地球温暖化対策

  • 再生可能エネルギーの利用推進(太陽光発電、風力発電など)
  • エコカーの普及(ハイブリッド車、電気自動車、燃料電池車)
  • 個人の取り組み(省エネ、ごみ減量など)
入試頻出ポイント

日本のCO₂排出量の内訳

35%
産業部門
20%
運輸部門
25%
業務部門
15%
家庭部門

※世界の国別CO₂排出量ランキング:中国、アメリカが多く、日本も上位

🌪️ その他の環境問題

オゾン層の破壊

原因:フロン類(冷媒、エアゾールなど)の排出

影響:紫外線(UV-B)増加 → 皮膚がんリスク↑、農作物被害

対策:フロン類の使用禁止の徹底

酸性雨

原因:工場や自動車からの排気ガス(SOx, NOx)

影響:森林の枯死、湖沼の酸性化、建造物の腐食

対策:脱硫・脱硝装置の設置、排ガス規制

熱帯雨林減少
生物多様性喪失
砂漠化
水質汚染

🌳 熱帯雨林減少と砂漠化

🌴
熱帯雨林減少の原因
  • 木材輸出のための過剰な伐採
  • 農地や牧草地の拡大(焼き畑農業など)
  • 無計画な開発
🏜️
砂漠化の原因
  • 過放牧(家畜による植生の過剰な摂食)
  • 不適切な耕作
  • 森林破壊
  • 気候変動
共通の影響:土壌流出、生物多様性喪失、地球温暖化加速、洪水や干ばつのリスク増加

🌐 国際的な取り組み(国連)

  • 国連人間環境会議(1972年、ストックホルム)
    「かけがえのない地球」のスローガン
  • 地球サミット(1992年、リオデジャネイロ)
    「持続可能な開発」の概念提唱
  • 環境と開発に関する世界首脳会議(2002年)
  • 国連持続可能な開発会議(リオ+20、2012年)
SDGs

持続可能な開発目標(2015年採択)
2030年までの17の目標と169のターゲット

「開発することによって、二度と再生しない環境を生み出してしまうことは避けなければならない」

📜 主な国際条約

  • 世界遺産条約:自然遺産や文化遺産の保護
  • ラムサール条約:水鳥の生息地として重要な湿地の保全
  • ワシントン条約:絶滅のおそれのある野生動植物の国際取引規制
  • 生物多様性条約:生物の多様性の保全、持続可能な利用
地球温暖化対策

気候変動枠組条約:地球温暖化防止の枠組み

京都議定書(1997年):先進国に温室効果ガス排出量の削減目標を義務付け

パリ協定(2015年):全ての国が参加し、自主的な削減目標を設定

♻️
バーゼル条約:有害廃棄物の国境を越える移動を規制
近年、再生利用できない廃プラスチックの輸出規制も追加

👥 市民の取り組み

環境問題は国家レベルだけでなく、市民一人ひとりの行動も重要です!

ナショナル・トラスト運動

イギリスで始まった、開発から自然や歴史的建造物を守るための運動

💰
「自然を開発から守るために、一人一人からお金を集め、開発される前に買い取る」

日本でも各地で展開されています

個人でできる環境保全活動

  • 省エネルギー(電気や水の節約)
  • ごみの分別とリサイクル
  • エコバッグの使用(プラスチック削減)
  • 公共交通機関の利用
  • 地産地消の実践

📚 重要用語まとめ

温室効果ガス
化石燃料
シェール革命
環境難民
生物多様性
持続可能な開発
SDGs
パリ協定
京都議定書
オゾンホール
酸性雨
砂漠化
ナショナル・トラスト
バーゼル条約
ラムサール条約
  • 過去約130年間で地球の平均気温が上昇
  • ここ30年で急速に上昇傾向
  • SDGsは2030年までの国際目標
  • SDGsは17の目標169のターゲットから構成
  • 京都議定書は1997年に採択
  • パリ協定は2015年に採択

✍️ 入試対策ポイント

🔍
地球温暖化と対策の関連付け

因果関係をしっかり理解しましょう!

国際条約の違い

京都議定書 vs パリ協定

  • 京都議定書:先進国のみ対象、共通の削減目標
  • パリ協定:全ての国が対象、自主的な削減目標
📊
統計データの把握
  • 日本のCO₂排出量内訳
  • 世界の国別CO₂排出量ランキング
  • 再生可能エネルギーの種類と特徴

論述問題のポイント

  • 環境問題の原因と影響の因果関係を明確に
  • 対策の具体例を盛り込む
  • 国際的な取り組みと個人の行動をバランスよく
  • 持続可能な開発の視点を取り入れる