日本の環境問題と公害の歴史
環境問題は工業の発達とともに深刻化してきました。明治時代以降、工業化の進展に伴い、様々な公害が発生してきた歴史があります。
足尾銅山事件 📜
栃木県の渡良瀬川流域で、鉱山からの排水により農業に甚大な被害をもたらした。
田中正造が問題を訴え続けた歴史的事件
高度経済成長期の公害問題
経済発展が優先され、環境対策が後手に回った時代
四大公害病 🏭
名称 | 地域 | 原因 |
---|---|---|
水俣病 | 熊本県水俣市 | 工場排水中の水銀 |
新潟水俣病 | 新潟県 | 工場排水中の水銀 |
イタイイタイ病 | 富山県 | 鉱山からのカドミウム |
四日市ぜんそく | 三重県四日市 | 工場からの大気汚染 |
工業優先でも環境を守る必要性を示した
生活面からも環境保全を推進
現在は環境省に昇格
現代の環境問題
1典型7公害
大気汚染 💨
工場排気、自動車排気ガス
水質汚濁 💧
工場排水、生活排水
土壌汚染 🌱
有害物質による土壌汚染
地盤沈下 🏠
地下水の汲み上げ過ぎ
騒音 🔊
自動車、鉄道、飛行機
振動 📳
交通機関、工場設備
悪臭 👃
工場排気物、畜産臭
💡 公害の苦情件数は騒音が圧倒的に多い
処分場不足 🗑️
大量生産・大量消費により廃棄物が増加し、処分場が足りなくなる問題
産業廃棄物の不法投棄 ⚠️
工場や建築現場から出る廃棄物を許可なく不法に捨てる問題
ゴミ削減のための3R ♻️
ゴミを減らす
再使用する
再利用する
リサイクル関連法
レジ袋有料化もこの一環
冷蔵庫・洗濯機などの大型家電
パソコン・携帯電話など
環境アセスメント 🔍
大規模な開発の際に、環境への影響を事前に調査・予測・評価する取り組み
開発後に問題が発生してからでは遅いため、事前評価で対策
発電と環境問題 ⚡
日本の発電エネルギー源の変化
1950年から現在までの推移:
1950年代
水力発電が約8割を占める
高度経済成長期
火力発電の割合が増加
1970〜80年代(オイルショック後)
原子力発電の割合が大幅増加
石油の安定供給への不安から
2011年以降
東日本大震災・原発事故の影響で原子力発電が減少
近年
再生可能エネルギーの割合が増加傾向
中国、アメリカ、インド、ドイツなど
工業発達国カナダ、ブラジルなど
降水量が多い 大きな河川ありフランスなど
電力需要の大部分を賄う発電方法の特徴と環境への影響
長所 👍
発電時にCO2を排出しない
短所 👎
ダム建設時の森林伐採
電力ロスの問題
貯水量により発電量が左右される
長所 👍
安定的に電力供給可能
短所 👎
地球温暖化の原因に
最近は炭素排出の少ない天然ガス発電が注目
長所 👍
短所 👎
大規模・長期的な被害の可能性
保管場所の確保が課題
長所 👍
発電時にCO2を排出しない
太陽光・風力は無限資源
短所 👎
太陽光は夜間発電不可、風力は風任せ
設備投資に対して発電量が少ない
技術の発展により効率化が進められている