ろうそくと燃焼 🔥

小学5年生 理科

2025年4月19日

この授業ノートは、「ろうそくと燃焼」について学ぶための資料です。ろうそくの燃焼の仕組み、アルコールランプの燃焼、木材の燃焼など、私たちの身の回りの様々な燃焼現象について学習します。また、燃焼に必要な条件や、燃焼によって生じる変化についても学びます。

ろうそくの燃焼

燃焼の仕組み:ろうそくは、熱によって溶けたろう(主にパラフィン)が蒸発し、その蒸気が空気中の酸素と反応することで燃えます!この反応によって熱と光が発生します。

ろうが燃えるときの変化:

  1. 固体のろう 熱で溶ける
  2. 液体のろう さらに熱で気体に
  3. 気体のろう 酸素と結びついて燃焼!

固体のろうが直接燃えるのではなく、熱でとけて液体になったろうがさらに気体になり、その気体のろうが空気中の酸素と結びついて激しく反応することで熱や光を出しているのです。

炎の構造

外炎
約1400℃
酸素が豊富
中炎
明るく黄色い
炎心
暗い
酸素が少ない

炎の温度は場所によって違うんだね!外炎が最も温度が高いよ(約1400℃)!

燃焼に必要なもの

ろうそくが燃えるためには、3つの条件が必要です!

  • 📌 燃えるもの(可燃物): ろう(パラフィン)
  • 📌 助燃するもの: 酸素(空気中)
  • 📌 発火点以上の温度: ろうが気化し、燃え始める温度

ろうそくの火を消す方法:息を吹きかける、水をかける、ろうそくに蓋をするなど

これらは全部、燃焼の3条件のどれかを取り除いているんだ!

アルコールランプの燃焼

アルコールランプは、アルコール(エタノール)を燃料として使います。

アルコールランプの特徴:

  • ろうそくと同様に、アルコールが蒸発し、その蒸気が空気中の酸素と反応して燃えます。
  • ろうよりもススが出にくいという特徴があります。

📢 使用時の注意点:火の近くに可燃物を置かない、倒さないように安定した場所に置く

木材の燃焼

木材を加熱すると、次のような変化が起こります:

  1. 水蒸気が出る
  2. が出る
  3. 最終的には燃えて炭になる

密閉した容器内で木材を加熱すると、水滴となって現れる水分や、白い煙として観察される可燃性の気体(木ガスなど)を確認できるよ!

この実験から分かること:木材には水分や燃える成分が含まれている

燃焼と空気の流れ

空気の対流:燃焼によって空気があたためられると、あたたかい空気は上昇し、冷たい空気が下降する現象

ろうそくの火の周りの空気は、火によってあたためられて体積が大きくなり、密度が小さくなるため、上の方へ上がっていきます。すると、周りの冷たい空気が下の方へ流れこんできます。

ろうそくの炎の形や、煙の流れを通して、この空気の動きを観察することができるよ!

対流は、燃焼を持続させる上で重要な役割を果たしています。

燃焼によって生じるもの

ろうそくが燃えると、次のものが生成されます:

  • 📌 二酸化炭素
  • 📌 (水蒸気)

不完全燃焼の場合には、すす(炭素の微粒子)も生じます。

実験:燃えているろうそくの炎に冷たい金属板やガラス板を近づけると、水滴やススが付着するよ!これは燃焼で生じた水蒸気やすすが冷やされて付着するんだ。

よくある質問

Q: ろうそくの火が燃えるためには何が必要ですか?

A: ろうそくの火が燃えるためには、ろうそくのロウ(燃料)、酸素(空気中)、そして点火するための熱が必要です。これらが揃うことで、ロウが気化し、酸素と反応して燃焼が起こり、光と熱を放出します。

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Q: ろうそくにガラス管をかぶせると、炎はどうなりますか?その理由は何ですか?

A: ろうそくにガラス管をかぶせると、炎は小さくなるか、消えることがあります。これは、ガラス管が空気の供給を妨げるため、炎に必要な酸素が不足するためです。燃焼を持続させるためには、常に新しい酸素が供給される必要があります。

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Q: アルコールランプは、ろうそくと比べてどのような特徴がありますか?

A: アルコールランプは、燃料としてアルコールを使用しており、ろうそくと比べてススが出にくいという特徴があります。また、アルコールの蒸気は比較的低い温度で燃焼するため、点火しやすいという特徴もあります。ただし、アルコールの種類や濃度によって炎の色や温度は異なります。

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確認クイズ

ろうそくが燃えるとき、ろうの固体はどのように変化しますか。また、その変化は燃焼にどのように関係していますか。

ろうの固体は熱によって溶けて液体になり、さらに気化して気体になります。気体のろうが空気中の酸素と反応することで燃焼が起こります。

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ものが燃えるために必要な条件を3つ挙げてください。これらの条件のうち、1つでも欠けると燃焼はどうなりますか。

必要な条件は、燃えるもの(可燃物)、酸素(または燃焼を助けるもの)、そして点火温度以上の温度です。これらのうち1つでも欠けると、燃焼は起こりません。

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燃えているろうそくに集気びんをかぶせると、炎はやがて消えます。それはなぜですか。集気びんの中で何が変化したと考えられますか。

炎が消えるのは、集気びんの中の酸素が燃焼によって消費され、不足するからです。二酸化炭素などの燃焼生成物が増加したと考えられます。

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論述問題

以下の問題について、自分の考えをまとめてみましょう。

1. 日常生活の中で、ものが燃える現象はどのように利用されていますか。具体的な例を3つ以上挙げて説明し、それぞれの燃焼に必要な条件についても考察してください。

2. もし、地球上の空気中の酸素の割合が現在よりも低くなった場合、燃焼の様子はどのように変化すると考えられますか。具体的な例を挙げて、詳しく説明してください。

3. 燃焼は、私たちの生活に役立つ一方で、火災という危険も伴います。火災が発生する原因と、火災を防ぐために私たちができることを具体的に3つ以上ずつ説明してください。

身の回りの物質と燃焼

様々な物質の燃焼の性質:

  • 📌 :燃えやすく、燃えると炭になる
  • 📌 :燃えやすく、燃えると灰になる
  • 📌 プラスチック:種類によって燃える性質が異なる
  • 📌 金属:多くは燃えにくいが、マグネシウムなど一部は激しく燃える

身の回りのものが燃えるかどうかを知ることは、安全に生活するためにも大切だね!

重要語句

用語集

燃焼 (ねんしょう): 可燃物が、熱や光を出しながら激しく酸素と結びつく化学変化。
可燃物 (かねんぶつ): 燃えやすい性質を持つ物質。例:紙、木、ろう、アルコールなど。
酸素 (さんそ): 空気中に約21%含まれる、燃焼を助ける気体。
二酸化炭素 (にさんかたんそ): 炭素を含む物質が燃焼したときに発生する気体。石灰水を白く濁らせる性質を持つ。
水蒸気 (すいじょうき): 水が蒸発した気体。多くの燃焼で発生する。
発火点 (はっかてん): 物質が燃え始めるのに必要な最低温度。
外炎 (がいえん): ろうそくの炎の最も外側の部分。酸素が十分に供給され、最も温度が高い。
内炎 (ないえん): ろうそくの炎の中間の部分。まだ燃えきっていない物質を含むため、外炎より温度が低い。