数値の丸め(四捨五入・切り上げ・切り捨て)
数値を特定の位で丸める方法には、切り捨て、切り上げ、四捨五入があります。
例1: 切り捨て 78万421円を1万の位まで切り捨て
→ 78万円(4900の部分が0になる)
例2: 切り上げ 120万682円を10万の位まで切り上げ
→ 130万円(682を切り上げると繰り上がり)
例3: 四捨五入 3万6570円を1000円の位まで四捨五入
→ 3万7000円(570 > 500なので切り上げ)
📌 ポイント: 切り捨ては指定した位より下の数を全て0に、切り上げは繰り上がりを考慮、四捨五入は5以上で切り上げ、5未満で切り捨て
丸めの範囲を考える
ある数値が丸められたとき、元の数値はどの範囲にあるか考えましょう。
問題: 切り捨てで上から2桁の倍数にすると2500になる数の範囲は?
→ 2500以上2600未満
※ 2500ちょうどは当然含まれる
※ 2599.99...も全て2500に切り捨てられる
問題: 切り上げて上から3桁の倍数にすると2万7600になる数の範囲は?
→ 27500より大きく27600以下
※ 27500ちょうどは含まれない(27500は27500に切り上げ)
※ 27500.01...は全て27600に切り上げられる
四捨五入の範囲を考える
問題: 四捨五入して100の位にすると700になる数の範囲は?
→ 650以上750未満
※ 四捨五入では、中間点(この場合は650と750)が重要
※ 650は四捨五入すると700、749.9...も700になる
📌 ポイント: 四捨五入の範囲は、下側の中間点を含み、上側の中間点を含まない
分数の大小比較
分数の大小を比べる方法はいくつかあります。
通分して比較する
分母を揃えてから分子を比較する方法
小数に直して比較する
分数を小数に変換して比較する方法
基準との差で比較する
例: 1と5/6, 1と7/8, 1と8/9の大小比較
→ 2までの差は1/6, 1/8, 1/9
→ 1/6 < 1/8 < 1/9 なので
→ 1と8/9 > 1と7/8 > 1と5/6
分子を1に揃える
例: 8/243, 6/185, 4/119の大小比較
→ 分子を1にすると 1/30.375, 1/30.8, 1/29.75
→ 分母が小さい方が分数は大きい
→ 4/119 > 8/243 > 6/185
📌 ポイント: 分数比較のコツは、比較しやすい形に変形すること
循環小数と分数
循環小数は同じ数字のパターンが無限に繰り返す小数です。これを分数に変換できます。
例: 4/13を小数に直すと?
4 ÷ 13 = 0.307692...(6桁で循環)
100桁目の数字は? → 循環を考えると「6」
循環小数を分数に直す
0.87878787... = 87/99 = 29/33
0.486486486... = 486/999 = 54/111 = 18/37
循環小数0.abcabc...
= abc/999...(位数分の9)
0.08181... = 0.08181...
→ 0.08181... = 81/(99×100) = 81/9900
📌 ポイント: 循環部分を分子に、循環桁数分の9を分母にし、必要に応じて小数点の位置を調整
「〜くらい」の数の範囲
「AをBで割ると〜くらいになる」という表現の範囲を考えましょう。
問題: xを7で割って四捨五入すると8になる。xの範囲は?
→ 7.5以上8.5未満をxで表すと
→ 52.5以上59.5未満
問題: 整数Zを7で割って四捨五入すると8になる。Zの範囲は?
→ 52.5以上59.5未満の整数
→ 53, 54, 55, 56, 57, 58, 59
📌 ポイント:
・「〜くらい」は小数第1位を四捨五入した値
・範囲の下限は「(数値-0.5)×割る数」
・範囲の上限は「(数値+0.5)×割る数」
・整数の場合は範囲内の整数値のみ考慮
応用: 数aを16で割ると5くらい、aを10で割ると4くらいになる。aの整数値は?
→ 72以上88未満 かつ 35以上45未満
→ 72, 73, 74, 75, 76