みんなは毎日、おいしいご飯を食べているよね。このご飯になるお米は、私たちにとってとても大切な食べ物です。日本政府は、みんながいつでも安心してご飯を食べられるように、特別なお米をたくわえているんだ。これを「政府備蓄米(せいふびちくまい)」と言うんだよ。
政府備蓄米ってなあに?
もしみんなのお家で、もしもの時のために少しだけ余分に食べ物や飲み物を置いておくことがあるかな?政府備蓄米は、それと似ているんだ。国が大きな「お米の貯金箱」を用意して、そこにたくさんのお米を大切にしまってあるイメージだよ。
なんで政府はこんな特別なお米を持っているんだろう?
昔、1993年ごろに「平成の米騒動(へいせいのこめそうどう)」という出来事があったんだ。この時、日本でとれるお米が少なくなってしまって、お店からお米がなくなって困った人がたくさんいたんだ。これは、雨がたくさん降ったり、暑すぎたりして、お米がうまく育たなかったことが原因だったんだ。
この経験から、日本政府は毎年、約100万トンというたくさんのお米をたくわえておくことにしたんだ。「100万トン」って、みんなが想像できないくらい多い量だよね!これは、もし日本でとれるお米が少なくなってしまっても、みんなが困らないようにするためなんだ。
どんな種類のお米をたくわえているの?
政府がたくわえているお米は、みんなが普段食べているお米とほとんど同じなんだ。中には、「コシヒカリ」や「ひとめぼれ」といった、とってもおいしいと人気のお米も含まれているんだよ。これらの種類のお米は、味が良くて、みんなが主食として食べるのにぴったりなんだ。
なんで政府は米をたくわえているの?
政府が米をたくわえているのには、いくつか大切な理由があるんだ。
大きな災害が起きた時のため
日本は、地震(じしん)や台風(たいふう)といった自然の災害が多い国だよね。もし大きな災害が起きて、お店に食べ物を買いに行くのが難しくなってしまったら大変だ。そんな時に、政府がたくわえているお米は、困っている人たちのためにすぐに届けられるんだ。
お米が足りなくなってしまった時のため
もし、お天気が悪くてお米があまりとれなかった年があったら、お店で売っているお米の値段が高くなってしまうかもしれない。そんな時にも、政府がたくわえているお米を少しだけ市場に出すことで、お米の値段が上がりすぎるのを防ぐことができるんだ。これは、みんながいつもと同じように、無理なくお米を買えるようにするための工夫なんだ。
みんなが安心して食べられるように
このように、政府が米をたくわえているのは、災害や不作といった、いつ起こるかわからない出来事に備えて、みんながいつでもお腹いっぱいご飯を食べられるようにするためなんだ。これは、私たちみんなの食料を守るための、とても大切な仕組みなんだね。
お米はどこに、どうやってしまってあるの?
政府がたくわえているお米は、「政府寄託倉庫(せいふきたくそうこ)」という特別な倉庫に保管されているんだ。この倉庫は、お米にとって一番良い環境になるように、色々な工夫がされているんだよ。
涼しくて乾燥した場所
倉庫の中は、夏でも15度以下という、とても涼しい温度に保たれているんだ。そして、湿度(しつど)も一定に保たれていて、お米がジメジメしないようにしているんだよ。これは、みんながお家で食べ物を冷蔵庫に入れて保存するのと同じで、お米を新鮮なまま長く保存するための工夫なんだ。
しっかりとした袋に入れて
お米は、空気や湿気、虫やカビから守るために、しっかりと密封された袋に入れて保管されているんだ。まるで、みんながお菓子を袋に入れて、しけないようにするのと同じだね。普通の倉庫だと、一年も経たないうちに味が落ちてしまうけれど、このように涼しい場所に保管することで、とれたてのお米とほとんど変わらないおいしさを保つことができるんだって。
全国各地にある倉庫
この特別な倉庫は、日本全国の色々な場所にあるんだ。もしどこかで災害が起きても、すぐにそこからお米を届けることができるように、色々な場所に分けて保管されているんだね。
たくわえられたお米は、どんな時に使われるの?
政府が大切にたくわえているお米は、色々な場面でみんなの役に立っているんだ。
災害が起きた時
地震や洪水(こうずい)などの大きな災害が起きて、家を失ってしまった人や、食べ物を手に入れるのが難しくなってしまった人のために、この備蓄米はすぐに届けられるんだ。温かいご飯は、困っている人たちにとって、とても心強いものだよね。
困っている人を助けるために
災害の時だけでなく、普段から食べ物に困っている家族を助けるために、「こども食堂」や「フードバンク」といった場所に、政府の備蓄米が無償で配られることもあるんだ。これは、みんなが安心してご飯を食べられるようにするための、優しい取り組みだね。
お米の値段を安定させるために
もしお店で売っているお米の値段が急に高くなってしまった時にも、政府はたくわえているお米を少しだけ市場に出すことがあるんだ。こうすることで、お米の値段が上がりすぎるのを防ぎ、みんなが買いやすい値段になるように調整しているんだ。
古いお米も無駄にしない工夫
政府は、毎年新しいお米をたくわえるんだけど、古くなったお米も無駄にしないように、色々な方法で活用しているんだ。例えば、5年ほど保管されたお米は、動物のえさになったり、学校給食で使われたりするんだよ。このように、たくわえられたお米は、色々な形で私たちの生活を支えてくれているんだね。
政府備蓄米の新しいニュース
最近、お店で売られているお米の値段が少し上がってきているんだ。そこで政府は、みんなが困らないように、たくわえていたお米を少しだけ市場に出すことを決めたんだよ。
農林水産大臣(のうりんすいさんだいじん)という、お米のことを色々考えている大臣も、このことについて話をしていて、みんなが安心してご飯を食べられるようにすることが大切だと言っているんだ。
これは、政府がたくわえているお米が、ただ倉庫にしまってあるだけでなく、災害の時や、お米の値段が高くなった時など、色々な状況でみんなの役に立っているということだね。
まとめ
政府備蓄米は、もしもの時のために政府が大切にたくわえているお米のことです。災害や食料不足の時にみんなが困らないように、涼しくて安全な場所に保管されています。
そして、災害が起きた時や、困っている人を助けるため、またお米の値段を安定させるために使われています。私たちがおいしいご飯を安心して食べられるのは、この政府備蓄米のおかげでもあるんだね。
表1:政府備蓄米の目的
目的 | わかりやすい説明 |
---|---|
災害への備え | 地震や台風などの大きな災害が起きて、食べ物を手に入れるのが難しくなった時に、みんなが困らないようにするため。 |
食料不足への備え | お天気が悪くてお米があまりとれなかった年に、お店で売っているお米が少なくならないようにするため。 |
価格の安定 | お米の値段が急に上がりすぎないように、政府がたくわえているお米を少しだけ市場に出して、値段を調整するため。 |
みんなが安心して食べるため | 災害や食料不足といった、いつ起こるかわからない出来事に備えて、みんながいつでもお腹いっぱいご飯を食べられるようにするため。 |
表2:政府備蓄米の使われ方
使われる場面 | わかりやすい説明 |
---|---|
災害時 | 地震や洪水などの大きな災害が起きて、食べ物に困っている人たちのために、すぐに届けられて使われる。 |
子ども食堂やフードバンク | 食べ物に困っている家族を助けるために、「こども食堂」や「フードバンク」といった場所に、無償で配られて使われる。 |
価格安定のため | お店で売っているお米の値段が急に高くなった時に、値段が上がりすぎるのを防ぐために、少しだけ市場に出されて使われる。 |
その他 | 約5年保管されたお米は、動物のえさになったり、学校給食で使われたりして、無駄にならないように活用される。 |