日本の主要競馬場における血統傾向分析
競馬場別血統傾向ガイド
このインフォグラフィックでは、日本の主要競馬場における血統傾向を分析・可視化しています。各競馬場の「芝」コースと「ダート」コースそれぞれについて、好走する馬の血統的特徴を時期ごとにまとめています。
このデータの活用方法
競馬予想に血統要素を取り入れる際の参考資料としてご活用ください。各競馬場・コース・時期ごとに傾向が異なるため、レース条件に合わせた血統分析が可能になります。
注意点: 血統傾向はあくまで統計的な傾向であり、必ずしも全てのレースに当てはまるわけではありません。他の要素(調子、騎手、枠順、競走距離など)と合わせた総合的な判断が重要です。
主流馬場 上位人気馬の好走率が高い、主流血統が好走
回転馬場 スピード指向の血統が好走、先行有利
持久馬場 欧州型やステイヤー系の血統が好走
反主流馬場 人気薄の好走率が高い、主流血統が不振
父〇〇系: 父系統が〇〇系の馬
父か母父〇〇系: 父または母父のどちらかが〇〇系
父×母父〇〇系: 父と母父の組み合わせ
〇〇の血を持つ馬: 父系または母系のどこかに〇〇の血が入っている
競馬場別傾向分析
東京競馬場の血統傾向
東京競馬場 芝コース 傾向概要
東京芝は、上位人気馬の好走率が高い傾向にあります。特に主流系統が走りやすい馬場特性を持ち、ややスピード寄りの馬場となっています。距離別では、1800m以下と2000m以上で好走血統が異なる傾向があります。
距離別の傾向が顕著:
【1600m以下】 父か母父がPサンデー系が好走。特に古馬混合戦では父・母父ともに欧州型の組み合わせが優勢。内枠有利。
【1800m以上】 大系統サンデー系×欧州型(またはその逆)の組み合わせが好走。父キングマンボ系(特に母父が大系統サンデー系)も注目。
【1600m以下・先行適性】 父が米国型かミスプロ系(大系統)、父か母父Pサンデー系で特に近走先行経験馬が有利。
【シーザリオ系】 シーザリオの血を持つ種牡馬(エピファネイア、サートゥルナーリア、リオンディーズ)産駒が好走
【父系統】 父欧州型(特に母父が日本型か米国型)、父欧州型ミスプロ系、父か母父が米国型、父大系統ミスプロ系
【特徴的血統】 グレイソヴリン系(特にトニービン)の血を持つ馬、ディープインパクトの血を持つ馬
【枠順】 内枠有利
日本型×欧州型の組み合わせが好走
欧州型ナスルーラ系(特にトニービン)の血を持つ馬が活躍
父と母父がどちらも非サンデー系(特に米国型×欧州型)の組み合わせが好走
父欧州型が強く、近走上がり上位馬が有利
ダンチヒ系、ロベルト系の血を持つ馬、近走先行経験馬も注目要素
東京競馬場 ダートコース 傾向概要
東京ダートは、曜日によって傾向が異なる場合があります。日曜は芝指向の血統が波乱を起こす傾向があり、土曜は米国・スピード指向の血統が好走する傾向があります。
【特徴的な組み合わせ】 父と母父がどちらも非サンデー系(特に米国型×欧州型か欧州型×米国型)が好走
【特徴的血統】 ストームバード系の血を持つ馬
【曜日別傾向】 土曜は米国・スピード指向、日曜は芝寄りの血統が好走
【父系統】 特に父ストームバード系が注目
【距離別傾向】 1600m以下では父か母父Pサンデー系、2100mでは父欧州型(特に母父も欧州型か日本型)が好走
【特徴的組み合わせ】 父と母父がどちらも欧州型ではない馬が優勢
【父か母父】 大系統ミスプロ系が好走、特に父・母父ともに非サンデー系で大型馬が有利
【曜日別】 日曜は父か母父米国型ノーザンダンサー系(特に父か母父大系統サンデー系)が活躍
【父系統】 父米国型(特にマル外)が優勢、父か母父米国型ミスプロ系も好走
【特徴】 外枠有利、近走上がり上位馬が有利
【特徴的血統】 エーピーインディ系の血を持つ馬、父か母父米国型ナスルーラ系が好走
【距離別】 2100mでは特に父ディープ系が注目
阪神競馬場の血統傾向
阪神競馬場 芝コース 傾向概要
阪神芝は内回りと外回りで傾向が分かれます。全体的に欧州型血統が好走する傾向があり、特にディープ系との組み合わせが注目されます。
【父か母父】 ディープ系、Tサンデー系(特に父か母父米国型かミスプロ系)が好走
【コース別】 内回りは内枠有利、外回りは近走先行経験馬が有利
【特徴的血統】 ロベルト系の血を持つ馬が活躍
【父か母父】 米国型、大系統ナスルーラ系(特に1400m以下)が優勢、近走上がり上位馬が有利
【父ディープ系】 特に母父米国型かミスプロ系との組み合わせ、外回りで特に有利
【曜日別】 日曜は父・母父ともに非サンデー系が好走
【父か母父】 ディープ系、Tサンデー系(特に父か母父欧州型)、近走上がり上位馬が有利
【距離別】
- 1400m以下: 父か母父欧州型ミスプロ系(特に父・母父ともに非サンデー系)
- 1600m以上: 父か母父ディープ系、Tサンデー系(特に父か母父欧州型)
【コース別】
- 内回り: 父米国型かミスプロ系(特に母父も非サンデー系)、内枠有利
- 外回り: ロベルト系の血を持つ馬、近走上がり上位馬が有利
阪神競馬場 ダートコース 傾向概要
阪神ダートは、米国型血統が好走する傾向と、曜日別で土曜と日曜の傾向が異なる特徴があります。また距離別の傾向も見られます。
【父か母父】 米国型ナスルーラ系、米国型ノーザンダンサー系が好走
【距離別】 1800mでは近走先行経験馬が有利、父米国型(特に1800m)が優勢
【曜日別】
- 土曜: 米国指向(父か母父エーピーインディ系)が強い
- 日曜: 芝中距離指向(父か母父ディープ系)が好走
【特に土曜】 米国指向強い(父米国型、父か母父米国型ノーザンダンサー系、特にストームバード系)が優勢
【父欧州型】 特に欧州型ノーザンダンサー系が優勢
【距離別】 1800mでは父米国型ナスルーラ系、近走先行経験馬が有利
【距離別傾向】
- 1400m以下: 大系統サンデー系×米国型(逆も)が好走
- 1800m以上: 父か母父欧州型ノーザンダンサー系、近走上がり上位馬が有利
【父か母父】 エーピーインディ系(特に1400m以下)、Pサンデー系・ディープ系(特に母父米国型か日本型)、父米国型ノーザンダンサー系が活躍
小倉競馬場の血統傾向
中山競馬場の血統傾向
中京競馬場の血統傾向
京都競馬場の血統傾向
新潟競馬場の血統傾向
福島競馬場の血統傾向
札幌競馬場の血統傾向
函館競馬場の血統傾向
主要血統系統解説
代表産駒 ディープインパクト、キングカメハメハ、タイキシャトル
特徴 日本競馬の主流血統。芝中距離を得意とする傾向。
細分類
- ディープ系: 切れ味鋭く、上がり3ハロンの速い馬場で好走
- Pサンデー系: 父ブライアンズタイム系など。万能性あり
- Tサンデー系: タイキシャトル系。スピードがある
代表系統 ノーザンダンサー系、ナスルーラ系、ミスプロ系
特徴 ダート適性が高く、スピードとパワーがある
細分類
- 米国型ノーザンダンサー系: ストームバード系など
- 米国型ナスルーラ系: エーピーインディ系など
- 米国型ミスプロ系: サンデーサイレンス系以外
代表系統 ノーザンダンサー系、ナスルーラ系、ミスプロ系(欧州指向)
特徴 芝中長距離適性、持久力に優れる
細分類
- 欧州型ノーザンダンサー系: サドラーズウェルズ系など
- 欧州型ナスルーラ系: トニービン系、グレイソヴリン系など
- 欧州型ミスプロ系: ダンチヒ系など
ロベルト系: ブライアンズタイム系、メジロマックイーン系など。芝の持久力とダートの適性も
ヘイロー系: サンデーサイレンスやディープインパクトの母父。
キングマンボ系: アメリカンパワー系。ダートのスピード能力
ダンチヒ系: 芝短距離で優れたスピード
ヴァイスリージェント系: ダート適性が高い
血統の掛け合わせ効果
各競馬場の傾向データでは、血統の掛け合わせパターンが重要な指標となっています。例えば:
- 日本型×欧州型: 日本の良血と欧州のスタミナの組み合わせ
- 米国型×米国型: ダートでのスピード・パワーを最大化
- 大系統サンデー系×米国型: バランスの取れた芝・ダート両用タイプ
- 父・母父ともに非サンデー系: 一般的にダート指向が強い
年間傾向カレンダー
各競馬場での開催時期ごとの血統傾向を一覧で確認できます。
競馬場 | 1-2月 | 3-4月 | 5-6月 | 7-9月 | 10-12月 |
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東京 | 芝:距離により傾向が分かれる ダ:米国型が好走 |
芝:グレイソヴリン系好走 ダ:父米国型が強い |
芝:欧州型が優勢 ダ:米国型・エーピーインディ系 |
- | 芝:父欧州型優勢 ダ:非サンデー系強い |
阪神 | 芝:父欧州型好走 ダ:父米国型が優勢 |
芝:Tサンデー系強い ダ:米国型好走 |
芝:サドラーズウェルズ系 ダ:父欧州型好走 |
芝:ディープ系好走 ダ:父米国型優勢 |
芝:ディープ系・Pサンデー系 ダ:父欧州型優勢 |