✏️ 授業の目標
物語の「象徴」を理解する
登場人物の気持ちを読み取る
場面分けを行い話の流れを把握する
先生の一言:「物語の中では、ものに特別な意味(象徴)が込められていることがあります!竹トンボが単なるおもちゃではないように、象徴を見つけながら読みましょう!」
📑 物語の場面分け
1
第1場面:原さんと僕らの交流
1ページ1行目〜3ページ
2
第2場面:街の子の登場
4ページ1行目〜8ページ5行目
街の子の登場で僕らの立場が変わる
3
第3場面:原さんの死と竹トンボ
8ページ6行目〜最後
物語の大きな転機
👥 登場人物
原さん村の大切な人。みんなのために尽くす優しい人。竹トンボを作る。
僕ら村の子供たち。原さんを大切に思っている。街の子に対して複雑な感情を持つ。
街の子後から村に来た子供たち。原さんのところにも遊びに来るようになる。
登場人物の関係性: 「僕ら」は原さんが街の子に取られるのを恐れている。しかし、原さんはみんなに同じように接している。このズレが物語のポイント!
💭 物語に登場する象徴
竹トンボ
単なるおもちゃではなく、「みんなで仲良くしてほしい」という原さんの願いの象徴。
11ページ7-8行目:数えきれないほど多くの竹トンボを残していた。村の子も街の子も十分に遊べるように。
のき場の紐
2ページ16-18行目:いつも準備してあった紐。「みんなのためになりたい」という原さんの優しさの象徴。
真っ白で温かい卵 (8ページ4行目)
原さんが僕らに許しを与えた象徴。
白さ → 純粋さ、汚れのなさ
温かさ → 優しさ、包容力
皇帝の鉄望「ひんやり」 (5ページ7行目)
街の子をいじめようとする「僕ら」の後ろめたさの象徴。
🔎 象徴とは?
物語の中で、あるものが別の意味を表すこと。松吉と杉作のお話で出てきた「自慢の独楽」が友情の証だったように、この物語では竹トンボは原さんの願いの象徴です。
📝 重要シーンの分析
僕らと街の子の対立
4ページ12-13行目:僕らは街の子たちと仲良くできなかった。
学校が「天校生の天下」になってしまった
街の子への嫉妬
5ページ3行目:「原さんさえ奪われそうになった」
原さんを独占したい気持ち
口を結ぶ・目をそらす行動(6ページ13行目、17行目)
街の子をいじめたことへの罪悪感と、自分たちの行動が原さんの「みんなのために」という気持ちと矛盾していることへの後ろめたさ
原さんの死
10ページ18行目:「安らかな顔」
子供たちのために最後まで竹トンボを作り続けた満足感
竹トンボを空に飛ばす
12ページ7行目:
原さんの願いを受け継ぐ決意と、原さんを天国に送る儀式
💡 物語の教訓
大切な人との別れ方
竹トンボを空に飛ばすことで原さんを天国に送り、その意思を受け継ぐという形で別れを表現している。
「弔う」:大切な人を天国に送ること
「吊る」:大切な人の死を悲しむこと
物体に込められた「意思」
なくなった人の残した思い・願い
11ページ7行目:原さんは「僕ら」のために竹トンボを残した
みんなで仲良く遊んでほしいという願い
📌 価値観の広がり
大切な人が亡くなった時、「泣く」だけが悲しみの表現ではない。その人の意思を受け継ぎ、行動で示すという別れ方もある。
🔍 物語の重要ポイント
象徴の理解:物には特別な意味が込められていることがある
原さんの意思:みんなが仲良くすることを願っていた
大切な人との別れ:形は変わっても心の中に生き続ける
罪悪感と許し:自分たちのしたことを原さんに許してもらえた
📔 授業のまとめ
①象徴について
物語の中では、物が特別な意味を持つことがある。「竹トンボ」は原さんの願いの象徴。
②大切な人の死に際しての振る舞い方
泣くだけでなく、その人の願いを受け継ぐという形で別れを表現することもある。
③お別れの場面でよくあるパターン
肉体的には別れても、心の中では生き続けるという考え方。
💭 先生の一言
読書をするときは、象徴的な意味を持つものを探しながら読むと、より深く物語を理解できます!
📝 家庭学習
本文を最初から読み直す
テキストに直接書き込みながら読む
授業で扱った問題の解答を確認する
時間があれば授業で使わなかった問題にも取り組む