論説文とは?
論説文は説明文の仲間です。
「論」は自分の考えや主張という意味を持つ言葉です。
「説」は説明文の説です。
論説文はただの説明文ではなく、何かを説明している中に筆者の主張や考えが色濃く反映されているものです。
📖 読み方のポイント
- 具体例は何を説明するために出てきたのか考える
- 筆者はどんなことを言いたいのか、主張したいのか、どんな考えを持っているのかを気にしながら読む
人間と機械の関係
人間機械系:機械が人間の相手をする関係
人間人間系:人間が人間の相手をする関係
現在は人間機械系に傾いているが、筆者は人間人間系を復活させるべきだと主張している
筆者の主張
我々に必要なことはいくつかの領域で人間人間系を復活させること!
例えば、子供のバッティング練習は父親や兄弟が付き合うべきだと筆者は言っています。
なぜ付き合うべきなのか?
人間は人間を相手にする時に健康でいられるから
ピッチングマシンの例
ピッチングマシンは人間の代わりにボールを投げてくれる機械です。
野球は本来人間同士のやり取りによるスポーツだが、ピッチングマシンでは機械と人間のやり取りになっている
筆者は「ピッチングマシンと野球をしてもちっとも面白くない」と感じています。
野球の面白さとは?
野球は人間同士の心の交渉が面白さの本質
- ピッチャーとバッター、お互いの顔を見合って心の計算を行う
- ボールを通して投げたり打ったりする心と心の勝負
ピッチングマシンはこの心的な交渉を持てないから面白くない
皮肉な状況
私たちの身の回りには多くの人間がいるのに、人間との関わりが減っているのは皮肉な状況
例)パチンコも人間機械系のゲームです
人間は1人では生きられない
人間は決して1人では生きられない
例1:宇宙飛行士の訓練
宇宙飛行士の訓練で孤独実験(23日間、宇宙船カプセルの模型に1人で入れる)を行うと…
結果:だんだん活気を失ってくる
例2:1人で食事をする
1人で食事をすると…
結果:食欲が軒並み低下する、味もちっとも美味しくない
人間は人間を相手にする時に健康でいられる
現代社会の問題
現代社会では人間が人間の相手をすることをサボるようになってきた
「そういう思考方法」とは?
機械で間に合うから、人間がやらなくても機械にやらせればいいという考え方
我々はどこに行っても人間を相手にする機会が減ってきた
授業のまとめ
- 具体例は何を説明するために出てきたのかに注目する(具体例が始まる前か終わった後の部分に書かれていることが多い)
- 論説文では筆者の主張を捉えることが重要(強調表現に注目する)
- 自分の身の回りでも、人間が人間の相手をしていたものが機械に置き換えられていないか振り返ってみよう