📖 物語のポイント

「僕と父さん」は、他者への理解を深め、心の成長を遂げていく物語です。特に「僕」と「父さん」の情報に注目して読みましょう!
「僕」と「父さん」はどんな人かな?
2人の関係性と変化に注目しよう
場面分けをしながら読もう
📎

登場人物紹介

「僕」(高志):小学生の男の子
「父さん」:漁業船の無線通信士(年間9ヶ月は海の上)
「洋平君」:高志の友達
📌 メモ 📌
父さんは1年のうちわずか3ヶ月しか家にいない。家族と過ごす時間が非常に少ない。

📚 場面分け

場面①: 教室の中

1ページ1行目〜12行目

「今日も穏やかな海がいつもと同じ海には思えなかった」
👉 社会の授業中なのに先生の声が遠くなる
👉 昨日父から平手打ちを食らったことを思い出す
場面②: 回想シーン

1ページ13行目〜4ページ15行目

👉 父の仕事と家族との関係
👉 父との関係の変化
👉 昨日の出来事(父に平手打ちされた)
場面③: 教室に戻る

4ページ16行目〜

場面④: 洋平君と海へ

5ページ〜

場面⑤: 遭難と救助

6ページ〜8ページ

場面⑥: 病院のシーン

8ページ9行目〜

🔍 物語の展開

僕と父さんの関係

「お父さんが近くにいるだけでとても嬉しかった」

「僕はこの寄港地でのお父さんとの再会がいつの頃からか嫌になってきた」
父への不満の原因
・友達との予定が流れてしまう
・酒飲んで番声張り上げる
・ズングリムックリ
・どこへでもゴムぞうりをつっかけて出かける
・将来を勝手に決めつける
心の変化
決定的な出来事:「邪魔だよ、父さん」「もう父さんなんか海に帰れば」と言ってしまい、父に平手打ちされる

遭難体験と心の変化

授業後、父と会いたくなくて洋平君を誘い、港へサイクリング
船をこいでいるうちに遭難
暗くなり、寒く、お腹も減って心細くなる
「僕の目に父さんの顔が浮かんだ」
「こんな風に父さんはいつも星を見つめているのだろうか」
遭難して心細さを味わったことで、1人家族と離れて暮らす父の心細さ、寂しさを理解できた

💡 物語の核心

「今なら僕は父と素直に話ができる」
救助されて病院に運ばれる
父が「心配させやがって」と僕の頭をきつく抱いた
「今までの僕でない僕」になった
✨ 心の成長 ✨
今までの僕:父への理解がなく、ひどいことを言ってしまう
今の僕:父の心情を理解し、感謝と応援の気持ちを持てるようになった

📝 学習のポイント

重要な表現と心情理解

「胸が急となった」:大きなショック、後悔、気が重くなる気持ち
「窮屈」:居心地が悪い、不満や反発の気持ち
「日が沈みかけていた」:このあとの展開を暗示(心が沈む)

父の描写の意味

表面的に見える父の姿:
ズングリムックリ、酒飲んで番声張り上げる、どこへでもゴムぞうりをつっかけて出かける
その裏にある父の姿:
家族のために年間9ヶ月も家を離れて働く、息子を誇りに思い自慢する、息子を心配する
💭 深い読み取り 💭
言葉や接し方といった表面に現れるものだけでなく、その裏にある親の深い愛情を読み取ることが大切。

🎯 まとめ

この物語の教訓
相手と同じ立場に立つことで、相手の気持ちに共感し、理解することができる
高志は遭難という体験を通して父親の立場を理解し、心の成長を遂げた物語
父への理解:心細さや寂しさを実感することで父の気持ちがわかる
父への感謝:家族のために働いてくれていることへの感謝
父への応援:これからも頑張ってほしいという気持ち
✏️ 家庭学習 ✏️
1. もう一度文章を読み直してみよう
2. 問題を自分で解いてみよう
3. 授業で取り上げた問題について書き直してみよう